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郷土料理について

鳥取県の郷土料理 かに汁

鳥取県の郷土料理 かに汁

親ガニ(ズワイガニの雌)をよく洗って縦半分に切ったものを、短冊に切った大根と一緒に煮て、みそで味付けしたものです。親ガニの外子(腹に抱えた卵)や内子(甲羅の中のオレンジ色の卵)、みそなどはこくがあり、松葉ガニ(雄)とは別のうまみがあります。
比較的安価で庶民に親しまれる親ガニが獲れるのは、11月から1月上旬までの冬期間です。この間は各種イベントの定番の献立として提供されるなど、日常的な家庭料理でありながら郷土が誇る季節料理の逸品です。

島根県の郷土料理 出雲そば

島根県の郷土料理 出雲そば

出雲そばは、そばの実を皮ごと石臼で挽いたそば粉に、ほんの少しつなぎ粉が入っただけの、色が黒く香味が高く腰の強いそばです。その代表格は、割子(わりご:地元では重箱の意味)そばで、三段の丸い朱塗りの器に盛られたそばをいただきます。江戸時代に松江の商人たちがそばを野外で食べた時の形からきているといわれています。
普通はそばをだし汁に入れて食べますが、出雲そばはだし汁自体をそばにかけて食します。そばだけでなく、だしも厳選され「香り三分に味三分、そしてだし三分」ともいわれています。

岡山県の郷土料理 ばらずし

岡山県の郷土料理 ばらずし

新鮮な海の幸と彩り豊かな旬の野菜類を、目にも鮮やかに盛り合わせた岡山の代表的な郷土料理です。
江戸時代、備前岡山の藩主池田光政候は質素倹約を奨励し、「食膳は一汁一菜」というお触れを出しました。それならばと町人たちは、魚や野菜を沢山すし飯に混ぜ込み、それに汁を添えて、体裁だけは一汁一菜としました。これが「ばらずし」の由来です。岡山ずし、祭りずしとも呼ばれ、岡山のハレの食として、正月、節句、彼岸、盆、結婚式、棟上げなど機会あるごとに作られ、おすそ分けの風習が根付いています。

広島県の郷土料理 カキの土手鍋

広島県の郷土料理 カキの土手鍋

貝類と野菜を味噌味で煮たものを一般に土手鍋といいますが、広島のカキの土手鍋は、鍋の内側の周囲に味噌を土手のように塗ります。カキと豆腐や野菜を煮ながら食べる直前に味噌の土手を崩しながら味加減をします。
広島のカキの養殖が始まったのは室町時代まで遡ると言われます。一年を通し穏やかで6本もの河川が流れ込む広島湾は、餌となる植物プランクトンが豊富で良質のカキが育ちます。広島のカキは全国一の生産量を誇ります。シーズン中は、土手鍋のほか、和食・洋食・中華と様々なカキ料理が楽しめます。

山口県の郷土料理 ふく料理

山口県の郷土料理 ふく料理

山口のふくの歴史は古く、貝塚から出土したふくの骨は三千年以上前から食用にされたことを示しています。しかし卵巣や肝臓にある毒は有名で、秀吉時代に多くの兵がその毒にあたり、以後、食用が禁止されていましたが、明治21年伊藤博文が下関市でふく料理を許可してからは、全国に知られるようになりました。
料理は、刺身、ちり、雑炊などがあり、透けて器の模様が見えるほど薄く切った刺身には、わけぎ、紅葉おろし、だいだい酢を添えます。また、白子(雄の精巣)のうまさは格別とされています。山口では縁起をかつぎ「ふく(福)」と呼びます。

徳島県の郷土料理 そば米雑炊

徳島県の郷土料理 そば米雑炊

そば米とは、そば粒をゆでて乾燥し、表皮を剥いだものをいい、それを雑炊仕立てとしたものです。そばを粒で食べるのは徳島独特で、フリーズドライの商品が売り出されるほど身近なものとなっています。
現在では県全域で食べられていますが、元々は源平の合戦に敗れた平家の落人が身を潜めたとされる祖谷地方(三好市)が発祥で、都を偲んで正月料理に作ったのが始まりとされています。稲作には適さない地形が多いため、栽培期間が短いそばを作って雑炊にしたり麺に加工したりして食べていたそうです。

香川県の郷土料理 讃岐うどん

香川県の郷土料理 讃岐うどん

香川県では、うどんは、昔から祭り、農耕行事にと年中欠かせないものでした。温暖小雨で良質な小麦が採れ、塩、醤油、いりこ(煮干し)など、だしの材料に恵まれていたことから、うどんが定着したものと思われます。
コシが強い讃岐うどんは、かけ、しっぽく、釜揚げ、ざる、ぶっかけ、生醤油などいろいろな食べ方で楽しまれ、県民1人あたりのうどんの消費量は全国一です。
専門店も多く、製麺所の中でうどんを提供する店もあり、県内外からうどん店巡りに多くの方が訪れます。

愛媛県の郷土料理 宇和島鯛めし

愛媛県の郷土料理 宇和島鯛めし

「宇和島鯛めし」は、宇和海で捕れた新鮮な真鯛の刺身を、独特のタレ、生卵、海藻、ごま、もみ海苔などと豪快にかき混ぜながら、アツアツのご飯にかけて食べる宇和島地方の郷土料理で、魚の新鮮さを生かした全国でも珍しい料理です。宇和海で活躍した水軍の船上料理が起源といわれており、地元の漁師めしとして受け継がれてきました。宇和島では、地元の郷土料理店が連携して「どんぶり王国宇和島」の開国宣言を行い、「宇和島鯛めし」を始めとする郷土料理の普及とPRに努めています。県内には鯛を丸ごと米と一緒に炊きこんだ鯛飯もあります。

高知県の郷土料理 かつおのたたき

高知県の郷土料理 かつおのたたき

鰹は高知県の県魚で、若葉の頃の初鰹は香り、秋の下り鰹は脂の乗りを楽しむ、県を代表する海の恵みです。
かつおのたたきは、船上料理として始まった「塩たたき」がルーツといわれていますが、沿岸部と内陸部では、作り方や薬味が少しずつ違います。皮付きのまま表面をあぶった後、「温かいうちに供するか」、「冷ますか」、「塩だけでたたくか」。さらに「しょうゆとみりんのたれをかけるか」、「ポン酢をふりかけるか」、「酢と酒をかけるか」、など食べ方も様々です。お客をもてなす際には欠かせない土佐の味です。